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理科[第2分野]目次




第1学年


(1) 植物の生活と種類

 ア 生物の観察

(ア) 生物の観察

 イ 植物の体のつくりと働き

(ア) 花のつくりと働き

(イ) 葉・茎・根のつくりと働き

 ウ 植物の仲間

(ア) 種子植物の仲間

  • 栽培化されたイチジク(無花果)はどうやって繁殖しているのか?
    • ヒトが挿し木して増やさないと繁殖できない?

(イ) 種子をつくらない植物の仲間



(2) 大地の成り立ちと変化

 ア 火山と地震

(ア) 火山活動と火成岩

(イ) 地震の伝わり方と地球内部の働き 

 イ 地層の重なりと過去の様子

(ア) 地層の重なりと過去の様子

  • 過去の人類の生活の痕跡も、化石と同じように地層の重なりに埋もれていきます。遺跡と呼ばれるものです。地層のかさなりを学習すれば、古い遺跡がより深い地層から見つかることがわかります。学校の近隣に、複数の時代の遺構・遺物が含まれている累層遺跡がある場合、古い時代の遺構・遺物がより下にあることを学習でき。地層の重なりについて直接的に体験学習する良い機会となる。
  • 古生物の遺体は地層に埋もれて化石化します。20世紀になって放射性同位体による年代推定法が確立するまでは、地層のできた時代を知る手がかりは化石にたよっていました。聖書の記述を全て真実だと考えていた人びとは、化石の存在を過去の絶滅した動物の遺骸と認めるまでに時間がかかりました。大洪水などの天変地異で滅びた動物の遺骸と考えられたこともあります。・・・(例として700万年前の地層からサヘラントロプスがでたとか、ジャワ原人の例などを三葉虫や恐竜などの化石とならべて挙げてもよいのではないでしょうか)




第2学年


(3) 動物の生活と生物の変遷

 ア 生物と細胞

(ア) 生物と細胞

  • 自分自身の細胞を観察することで、ヒトも細胞からできており、生物の一種であることを学習できる。
    • 口腔内を綿棒でこすることによって、口腔内上皮細胞を採取し、観察できる。

 イ 動物の体のつくりと働き

(ア) 生命を維持する働き

  • ヒトがもつ特徴的な器官:大脳、退化した虫垂(葉食の霊長類と比較)
  • 人間は様々な食べ物を利用する雑食である。利用する食物によって、消化酵素にも違いがある。例えば、乳に含まれる乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)を我々日本人は持っていない。いわゆる白人ではこの酵素を持っている人が多いので、酵素を持たない人を病気だと考え、乳糖分解酵素欠乏症と名付けた。しかし、実際のところ、この酵素を大人になっても持っているのはヨーロッパ人とアフリカ人の一部のみだとこうことがわかった。病気扱いにした人の方が正常だったのだ。
  • ヒトの場合、肺には呼吸という役割の他に、発声という重要な役割を果たしている。ヒトは複雑な音声言語でコミュニケーションをはかる特徴がある。そのため、呼気を細かく制御することができるが、180万年の原人では肺を制御する神経がまだ細かったようで、今日のような発話はできなかったかもしれない。
  • 発声には、他の喉頭の空間が広がって音を反響できる必要がある。これは、ヒトが直立したことによって獲得された形質である。
    • 同時に、気管に食物が入ってしまう危険も生まれた。

(イ) 刺激と反応

  • ヒトも動物のひとつであることを脊髄反射から学習することができる。脚気の検査でしられる膝蓋腱反射はその良い例となる。なぜ、そのような反射反応があるのか?どうして生存に有利だったのかを考えることで、様々な感覚器官や運動器官が進化の産物であることを学習することができる。
  • 感覚器は脳のセンサーであり、認知能力と深く関係していることを理解するために、空耳(劣化雑音音声)やカクテルパーティ効果の実験は有効だろう。脊髄反射とは違って、脳を経由する場合は複雑な過程を踏んでいることが理解できる。これらの実験によって、雑音から音声を聞き取っているのは、耳ではなく脳であることが実感できる。
  • ヒトを含む霊長類は、他の哺乳類が2色型色覚だったのに対し、3色型色覚を(再)獲得している。なぜ、3色型色覚が有利だったのかを、哺乳類の進化から考えさせる。
    • 初期の哺乳類は、夜行性で主に昆虫を捕食していたと考えられる。
    • 霊長類は、樹上で果実や若芽などを食べる適応をしたので、緑の背景から赤を見つけることが有利だったと考えられている。
    • ヒトには、色盲や色弱と呼ばれる2色型の多形がかなりの頻度(男性の10%程度)で存在する。X染色体上の劣性遺伝子なので男性ではしばしば現れるが、女性ではほとんど現れない。
    • チンパンジーを含む大型霊長類では、ほとんどこのような色覚多形は見られない。
    • なぜヒトでは、色覚多形が維持されているのか?生存上不利でなくなった、動体視力に優れており、狩猟などで有利だった、などの説がある。

 ウ 動物の仲間

(ア) 脊椎動物の仲間

水中や陸上など生活場所が異なるものは、体の表面の様子、あしやひれなどの運動器官、呼吸の仕方などに違いがあることにも目を向けさせる。

  • このような視点でヒトを見ると、ヒトがとても不思議な動物であることがわかる。ヒトの体表面は、非常に細く短い毛に覆われている。これは、他の類人猿との大きな違いである。これは、200万年前ごろからアフリカのサバンナで進化した原人の頃に獲得した特徴ではないかと考えられている。サバンナで熱を効率よく放出するために毛を失った。
  • 体毛が残っている場所は、頭部と顔の一部(髭と眉毛)、脇の下、陰部である。これらの部位にはどうして毛があるのだろうか?
    • 頭部には脳が入っており、ショックから守る役割を果たす?
    • 髭は男性にしかないので性選択(女性にもてる)に関係している?
    • 眉毛は、目に汗が入らないようにしている。表情を豊かにして、コミュニケーションを円滑にする役割もあるのでは?
    • 脇の下や陰部は、アポクリン腺から出る匂いがすぐに蒸発してしまわないようにして、異性を引きつける役割がある?
  • ヒトの運動器官も非常に特徴がある。それは、直立二足歩行という特殊な移動様式をしているからだ。大きな大殿筋を有する臀部の真下に長い下肢をもち、足(くるぶしより下の部分)はアーチ構造をしており、大きな荷重に耐えられるようになっている。
    • 鳥類や恐竜は二足歩行をしているが、直立(大腿骨と脊柱が直線になる)していない。
    • ペンギンも実はしゃがんだ状態で歩いている。
    • 「人類」の生物学的な定義は「直立二足歩行する霊長類」である。
    • まっすぐな下肢(後肢)とアーチ構造の足という特徴は、実はゾウに似ている。どちらの動物も短距離走が得意だとは言えないが、大きな体を長距離移動させるには適した作りだと言える。

さらに,動物には肉食性のものや草食性のものなどがあり,体のつくりに違いが見られることについて,骨格標本を比較するなどして,気付かせる。

  • ヒトの食性は、一般的に雑食性と言われますが、これは霊長類としては特別に変わった性質です。チンパンジーもたまに肉食をすることが知られていますが、全体のエネルギーで占める割合はとても限られたものです。基本的に霊長類は果実や歯などの植物を利用する動物だと言えます。それでは、いつ・どういった理由で、ヒトの祖先は肉食を始めたのでしょう。ヒトが肉食を含む雑食性になった理由は、とても大きな脳を持つというヒトの特徴と関係があるようです。
  • 最近の研究によると、人類が誕生したのはおよそ700万年前のアフリカでした。それから400万年前頃までは、主に森林で生活していたらしく、植物を中心とした食生活だったと考えられています。
  • ところが、初期人類が主に生活した東アフリカが徐々に乾燥化し、森林からサバンナへと環境が変化しました。それに合わせるように、250万年前頃から石器が使用され、その使用後が動物の骨に残されています。ガルヒ猿人が残した動物骨の傷が、人類最古の肉食の証拠です。その後、肉は人類によって重要な食物になっていったようで、より精巧な石器も作られるようになってきます。
  • 植物に比べて肉は、非常に多くの熱量を有しており、効率の良い食べ物ということができます。そのため、大脳というとても多くのエネルギーを必要とする器官が大型化したことと、肉食が重要になっていたことには関係があると言われています。
  • ただし、動物を捕らえることは用意ではなく、また死体を手に入れるには凶暴な肉食動物に打ち勝たねばなりません。ある地域に存在する動物の量(バイオマス)は、植物の数十分の一ですので、より広いテリトリーも必要になります。そのため、肉食を積極的に行うようになった原人が、人類揺籃の地であるアフリカから出て、初めてユーラシアに拡散したことと、彼らが必要としたテリトリーが拡大したことを関連づけて考える研究者も少なくありません。
  • 約4万年前頃までヨーロッパ・西アジアに広く分布したネアンデルタール人(旧人)は、とても優秀なハンターで大型哺乳類を槍で狩猟していたと考えられています。近年、ネアンデルタール人の骨に残されていたタンパク質を抽出し、その中に含まれる炭素や窒素の同位体の割合を調べることによって、彼らがオオカミなどの肉食動物と同じような食生活だったことが明らかになりました。
  • 人類が再び植物を積極的に食べるようになったのは、我々新人が登場してからのようです。植物食の復興の時期についても議論はありますが、1万年前に氷河期が終わってからではないかと考えられています。生物や人類の進化からするととても短い時間です。そのため、いわゆる成人病などは新しい食生活に、我々の体が対応できていないことが原因ではないかと言われています(もちろん、寿命が延びたことも原因のひとつです)。

(イ) 無脊椎動物の仲間

例えばアルテミアなど入手しやすい小さな無脊椎動物を継続的に飼育することで,無脊椎動物をより身近な生物として生徒に感じさせる工夫も考えられる。

  • あまり身近に感じない無脊椎動物ですが、よく探してみるとスーパーマーケットでも見つけることができます。また図書館にいって、我々が食用にしている無脊椎動物を探してみよう。どうして、ヒトはこんなにいろいろなものを食べるようになったのでしょうか?
    • 例えば、貝、ホヤ、タコ、イカ、蜂の子(ないか・・・)
    • 海産物を利用するようになったのは、ヒトの祖先が最初だと思われていましたが、2万8千年前のネアンデルタールも貝やオットセイなどを利用していたことが2008年に報告されました。

 エ 生物の変遷と進化

(ア) 生物の変遷と進化

エの(ア)については,進化の証拠とされる事柄や進化の具体例について取り上げること。その際,生物にはその生息環境での生活に都合のよい特徴が見られることにも触れること。

ここでは,例えば脊椎動物では,魚類をはじめとする五つの仲間の間には,魚類と両生類の幼生は鰓呼吸,魚類・両生類・爬虫類は変温動物,魚類・両生類・爬虫類・鳥類は卵生,魚類・両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類はすべて脊椎をもつというように段階的に共通性が見られることや,化石についての考察などから,現存している生物は過去の生物が変化して生じてきたことに気付かせる。

  • もちろんヒトにも脊椎がある。ヒトの脊椎をよく観察すると、他の霊長類とは異なる湾曲をしていることがわかる。S字型の湾曲をしる。これも直立二足歩行のために生じた特徴のひとつである。歩行に際して腰椎にかかる強い圧力を吸収する構造になっている。
    • ヒトは大きな大脳を脊椎の真上に乗せて支えている。四足歩行の動物ではヒトのように大きな大脳の重量を支えるためには、強大な筋肉で引っ張りあげる必要がある。直立二足歩行が、大きな脳という人類の必要条件であったことが理解できる。
  • ヒトで見られる様々な特徴が、進化のどの段階で獲得されたかを学習する。犬塚則久著「ヒトのかたち5億年」(2001 てらペいあ)
  • 初期人類に見られる霊長類的特徴(海部君にたのむ)

例えば哺乳類では,コウモリは翼を用いて空中で飛翔し,クジラはひれを用いて水中で泳ぐなど,同じ前肢でも現在の生息環境に都合のよい特徴が見られることにも触れる。

  • ヒトの上肢(前肢)には霊長類としての特徴が見られる。特に手をじっとみると、全体が掌紋と指紋に覆われている。これは霊長類に共通の特徴である。樹上で進化した霊長類で滑り止めの役割をしていると考えられる。また、果樹や昆虫などの小さなものをつかむために精密な動きができるように、親指と他の指との間でものをつかめるようになっている(拇指対向性)。このとき、指紋があることによって微妙な凹凸まで完治できるようになっている。



(4) 気象とその変化

 ア 気象観測

(ア) 気象観測

 イ 天気の変化

 (ア) 霧や雲の発生

 (イ) 前線の通過と天気の変化

 ウ 日本の気象

(ア) 日本の天気の特徴

  • 日本列島における動植物の境界線・照葉樹林文化論

(イ) 大気の動きと海洋の影響




第3学年


(5) 生命の連続性

 ア 生物の成長と殖え方

(ア) 細胞分裂と生物の成長

(イ) 生物の殖え方

  • ヒトの成長にはいくつか特徴がある。それは、二足歩行によって特殊な形になった骨盤と、大きな大脳というヒトの特徴に起因する。直立したため、下から内臓を支えるように骨盤が変形した。そのため、産道が小さくなり、新生児の大きな頭が通れなくなってしまう。そこで、新生児は大脳が小さい状態で生まれて、出生後に急激に成長するというパターンが見られる。
  • また、親に栄養を依存する「子供」の期間が長いこともヒトの特徴である。これは、大脳が大きくなるだけではなく複雑な社会生活を送れるようになるために時間がかかる為だと考えられている。
  • 反対に、生殖能力はなくなった後も(とくに、女性は)長生きするというのもヒトの特徴である。チンパンジーなどでは生殖期間と寿命がほぼ一致している。これは、おばあちゃんが次世代の子育てに積極的に協力することで、より多くの子孫を残してきたというヒトの社会性を反映していると考えられており、これをおばあちゃん仮説と呼ぶ。

 イ 遺伝の規則性と遺伝子



(ア) 遺伝子の規則性と遺伝子

  • 身近なヒトの遺伝的多型を取り扱うことによって、我々の体も遺伝子の設計図に基づいて作られていることを学習することができる。
    • ABO式血液型(血液型と性格が関連するか、生物学的に考察させる)
    • 指紋(片山先生に文献たずねる)
    • 耳垢タイプ(湿っているか、乾いているか)。乾いた粉のような耳垢は、凍傷になりにくくするため寒冷地に適応したためだと考えられている。東アジアにしか存在しない。
    • 耳垢のタイプは、現代の日本人がもともと住んでいた縄文系の人びとと、弥生時代に水田稲作農耕をもってやってきた渡来系が混ざり合った証拠。
    • A型遺伝子は、日本列島の西に多く、東で少ない。これも渡来系の人びとでA型遺伝子の頻度が高かったことが原因だと考えられている。
  • 約1万年前に氷河期がおわった直後、メソポタミア地域で家畜や栽培植物が利用されるようになった。これがいわゆる文明の起源につながっていくので、人類の進化ではひとつの大きな画期であると考えられている。では、遺伝の法則を知らなかった人びとがどのようにして、動物や植物の性質を人間にとって好ましいものに帰ることができたのであろうか?例えば最古の栽培植物のひとつである麦の場合、熟しても実が落ちない(脱粒性)が失われたことが栽培化の基準となるが、たまたまこのような変異が生じると、ヒトが種を集めるときに選択される可能性が高くなる。そのため、次の年に再びまかれてより多くの子孫を残す可能性が高くなったと考えられる。このように無意識・偶然に人びとに選択された性質が固定することによって栽培化や家畜化は起こったと考えられる。
  • イネ科の1年草を食物として、たまたま利用したということが西アジアでいわゆる文明が発生したきっかけになったことは興味深い。乾燥地の1年草は、種に多くの栄養を蓄積し、雨期になると一斉に発芽するので収穫期もそろっている。また、乾期に耐えられるような種なので、保存にも適しており、貯蔵できる食物として非常に重要になった。
    • 文明の発展も、偶然に左右されている。民族間で潜在能力に差があるので、現在の貧富の差や、工業化の差が生まれたわけでないことを、生物学的な視点から理解することは重要である。

(6) 地球と宇宙

 ア 天体の動きと地球の自転・好転

(ア) 日周運動と自転

(イ) 年周運動と公転

  • ミランコビッチサイクルと氷河期、温暖化?

 イ 太陽系と恒星

(ア) 太陽の様子

(イ) 月の運動と見え方

(ウ) 惑星と恒星



(7) 自然と人間

 ア 生物と環境

(ア) 自然界のつり合い

  • 生態系内の生物は、食う食われるという関係にあり、複雑なネットワークを形成している。かつては食物連鎖とよばれた鎖のような関係と説明されていたが、今日では食物網(しょくもつもう:フードウェッブ)と呼ぶ。周辺の動植物を食料としている狩猟採集民は、今日でも食物網・生態系の一員であると言える。それでは、今日の私たちの食物はどこからきているだろうか?生徒に食卓に上った食品の産地を調べさせることで、今日のグローバル経済の実体を体感し、それが生物としてのヒト本来のあり方とはかけ離れていることを実感させることができる。このギャップが、自然環境に負荷を与えている可能性があることを理解することで、持続可能な社会を意識して作り出す必要があることを自らの問題として理解できるだろう。

(イ) 自然環境の調査と環境保全

  • 自然環境の特徴と地域の伝統食を調べて、関係を調べてみよう
  • 今日でも、地方に様々な伝統色があるが、それはその土地の環境を生かした先人の知恵が受け継がれたものである。地域の名産品を調べることで、生態系の一員として暮らしたころの知恵を自ら発見させることで、生態系を持続的に維持する環境が自らにも必要であることを実感できるだろう。
    • 北陸:かに
    • 秋田:ハタハタ
    • 長野:蜂の子
    • 滋賀:鮒寿司
    • 沖縄:スクガラス(アイゴの幼魚)、モズク
    • 北海道:チャンチャン焼き(サケ)

 イ 自然の恵みと災害

(ア) 自然の恵みと災害

  • 実は縄文時代の人びとは今日心配されているよりもずっと激しい温暖化を経験している。縄文時代の海面上昇を内陸まで貝塚遺跡が分布していることで学習し、海面の変化によって縄文時代の人びとの生活がどのような影響を受けたかを考えよう。
    • 縄文中期の2000年前頃がいわゆるヒプシサーマル(温暖最適期)。
    • 縄文前期から中期にかけて、海面上昇によって内湾が形成され、内陸まで貝塚が形成された。遺跡数が急上昇しており、人口が増加したと考えられる。
    • 縄文後期から寒冷化と海水準の低下が起こった。それによって、内湾の海洋資源が利用できなくなった。日本列島で最大の人口密度を誇った関東地方では遺跡が急減する。また、晩期にはシカやイノシシなどの狩猟が盛んになる。
    • 縄文時代後期以降、人口が回復しなかったが、弥生時代になって水田稲作が導入され、再び人口は増加に転じる。
  • 火山噴火と人類進化の関係

 ウ 自然環境の保全と科学技術の利用

(ア) 自然環境の保全と科学技術の利用

  • ヒトの生物としての特徴を理解し、それを越えてしまった文明について考察することは、自然環境の保全を考える上で必要不可欠な視点である。
  • また、科学技術の先端して脚光を浴びる、医学や薬学の基礎も生物学であり、生物学的な視点でヒトを理解することが、その基礎となることを学習することが必要である。