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2013年度シンポジウム

 2013年度骨考古分科会シンポジウム「骨考古学が明らかにする多数合葬の埋葬原理とその背景」

Burial Principles and Cultural Background of Group Burial Clarified by Osteoarchaeology.

  • 日時:2013年11月4日(祝・月)8:30〜10:30
  • 会場:国立科学博物館筑波研究施設 8階大会議室

開催趣旨

オーガナイザー:青野友哉(伊達市噴火湾文化研究所)、奈良貴史(新潟医療福祉大学)
人骨の出土状況を丁寧に観察することは、遺体が埋葬された時の環境の違いや埋葬行為の実態を明らかにするうえで欠かせない。例えば、解剖学的位置関係にない人骨の部位を把握することで、腐朽により失われた木棺や遺体包装の有無を判断でき、また合葬墓が同時合葬か時差合葬かをも明らかにできる。つまり、墓の構造や遺体の取扱いはもとより、墓の埋葬原理に関わる重要な判断材料となる。近年、千葉県姥山貝塚の住居内人骨について、従来言われた「5人同時死亡説」を否定する見解が人骨の出土状況を基にして述べられ、新たな知見を得るための有効な方法と捉えられつつある。ただし、人骨の移動については環境により異なる結果となることが予想され、実証的な研究事例が少ないことから、研究者間の見解に相違があるのが現状である。本シンポジウムでは、地域や時代を超えて存在する多数合葬墓について、出土状況の分析や理化学的分析手法との組み合わせによって埋葬原理とその社会的背景の解明を試みている事例を発表する。同時に、これらを通して人骨の移動理論についての共通認識を得ることを目指す。

講演
  1. 人骨の移動理論と多数合葬墓の埋葬行為復元
    • 青野友哉(伊達市噴火湾文化研究所)
  2. 南関東の多遺体埋葬
    • 菅谷通保(日本考古学協会会員)
  3. 東海地方の多数合葬・複葬例 ―愛知県保美貝塚の事例を中心として―
    • 山田康弘(歴博・考古)
  4. 地下式横穴墓における複数遺体埋葬と人骨移動
    • 竹中正巳(鹿児島女子短大)
  5. 人骨の同位体分析を用いたシリア新石器大型集落の集団埋葬墓と世帯構成の検討
    • 板橋悠(東京大・新領域)・力石嘉人(海洋研究開発機)・大河内直彦(海洋研究開発機構)・常木晃(筑波大・歴史人類)・米田穣(東京大・博物館)

総会資料

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